「スペイン旅行記 壱(後編)」

さて、そんなこんなでスペイン、エル・プラット空港に到着。
いそいそとタクシーに乗り込みホテルへ向かいます。
バルサの地は思いのほか暖かく「さすがオレンジの産地だけのことはある」
などと無責任な感慨に浸ったのでありました。
20分ほどで今回のホテルに到着。
とても趣きのよいロビー。
そしていきなり寝始めた息子。器用なものだ。

そして宿泊階にはラウンジがあり、そこに用意されている食事や飲み物(アルコール含め)は全て無料でいただけるシステムであります。

まぁ今日は移動で疲れているので、近所にあるリ○ヤという巨大ショッピングモールで夕食をいただき、あとは部屋で寛ぐことにいたしました。
今回はアパルトメント形式ではありませんから、部屋で何かを作るわけにもいかないのです。
さて、夜のバルサにお出かけであります。
ホテルの立地は「新市街」といわれるところにありまして、日本でいうと「永田町」みたいな感じでしょうか。あまり騒がしい場所ではありませんでした。かといって観光スポットから遠いわけではありませんから、オイラ的にはむしろ正解でありました。
初めての土地、おまけに大荷物から解放されたてですから、その気持ちよさたるやひとしおであります。
目指すリーヤはホテルから徒歩で10分ほど。
とにかく大きな歩道!! 通り全体がなによりでかい、幅広い。
その道を向かい風のなか進むのだ。
オイラは荷物から解放されたのだが、それ以上に退屈で窮屈なところから解放された息子!
大きな歩道走る走る。おまけに向かい風は彼の大好物。おでこ全開で駆け回る。
そして軽く本気で追いかける大人二名。
そんなこんなで目的地発見。イートインもある地下のフロアにむかいます。
事前に和食を食せる店の存在を確認していたので、探しながら移動いたします。
初めての海外でTaiに行った時は、まったくと言っていいほど食べ物には困らなかったのです。
強いていえば、大抵の飲み物が甘いことくらい。いや、ほんとにめっちゃ甘いんです。
二度目はイタリア。ここですよ、この旅行でオイラは「アジア飯」の偉大さに気付いたのです。
滞在何日目かで、「本日はフィレンツェに行く日」だったのですが、もう身体が・・・胃が限界でありました・・・。オリーブオイル、ハム、チーズ、の繰り返し・・・。
もう身体が何も受け付けず、もどしてばかり・・・
相方も心配そうです。「せっかくだから一人で行っといでよ」と言いたかったのですが、
なにかあっては・・・。オイラも一人はさらにしんどいし・・・
ですが、ココまで来て多少の具合の悪さ位はもうしょうがありません。
なんとか頑張ってフィレンツェに向かいました。
電車に乗る前に購入出来た食料は「パニーニ」
思いっきりアウト的なハム、チーズ・・・。
フラフラになりながらも着いた地はとても活気があり、街並みも素敵でしたし、橋の上にお店がぎっちり並んでいる様もわくわくいたしました。
街からいただいたパワーで多少回復したものの、まだ若干おぼつかないオイラは、
帰りに韓国レストランに入り、思いっきり「アジア飯」を堪能して回復したのであります。
さすがにこの時はよほどカワイソウに見えたのでしょう、予め場所を調べておいてくれまして、一緒に「アジア飯」を食しました。
ビールを飲みご飯を口に入れた後「うぅんんめぇぇぇえ!!」と叫んだ覚えがあります。
きゅうりの代わりにズッキーニが使用されていたのも記憶にありますが、具体的に何を注文したかは、覚えていません。実は相方も食事には「もうどうかな?」的な感じはあったらしく。
やっぱり日本人は「アジア飯」に限る!とおもったものです。
そんな訳で、取り急ぎ和食をお腹に入れましょうとなったのです。
店内は年越しを間近にかなりの賑わいを見せています。
おまけにめっちゃ敷地面積が広い、しかも横に。
が、全体まわってみるのは後日にして、発見したカウンターのお蕎麦屋に直行。
よく覚えてないのだが、メニューには餃子なんぞもあった気がする。
若干の不安を覚えつつも、「ここは有名都市だし」と思い、その不安を払拭しようとしておりました。
注文したのはビールとざる蕎麦。
まずビール。まま、ふつうのキリンビール。
でしばらくしてからざる蕎麦登場。
明らかにコンビニの一体成型された器というか、トレーが運ばれてきた。
そこにはなんとも具合の悪そうなお蕎麦が群をなしている。
一瞬、全体に丸い印象を受けた。「丸い印象?」なんでだ?それは盛られ方の問題か?
と思い蕎麦を見直した。!!丸い!丸いぞ!!
そう、蕎麦の断面が丸いのだ、まるで角のないお蕎麦。ビックリした。
きっとパスタ用の製麺機でつくっているのだろう。
気を取り直して食すことにした。
箸でつかんでみると、ポソモソしとる・・・。
がっかりだ、アウトだよ。
相方はざるうどんと子供用に大好きなやきそば。
オイラの蕎麦の次にざるうどんが登場。もちろん同じトレーのような器で
来たとたん「なんか違う気がする」とオイラは思ったね。
そして最後にやきそば登場!!
白いやや深めのお皿に入っているのは、確かにやきそばだ、やきそばですよ、
ぺヤ○グ的なね。湯きりはばっちりですよ、みたいな。
その上に申し訳程度にちゃんとした炒め野菜がのっている。
愕然といたしました。
カウンターには母国の方と思われるお客さんもいます。わりと回転もしているようです。
そんなお店でこれを出されたらツライな、これが本物だと思われたら・・・。
「まぁ食べてみようではないですか」
結果オイラのはそばつゆが蕎麦を感じさせてくれました。
相方のうどんを口にしてみたのですが、これはソフト麺的なものでありました。
そして息子のやきそば。もう間違うことなくぺヤ○グ・・・。
そしてなにが哀しかったって、家では一切インスタント麺の類は口に入れさせたことがなかったのに、よりによってここスペイン・バルセロナで彼の人生初インスタント麺ですよ。
しかも彼は「うまい、うんまい」と片言ながらも喜びの表現とともに麺を口に運んでいきます。
その時の相方の落胆ぶりは今もって忘れることは出来ません。
友人が「中国でパスタ頼んだら中華麺で出てきた」と言っていたのが思い出されます。
う〜ん、やはり日本は世界中の料理を美味しくいただける国なのだなと再確認いたしました。
なにしろ本場で修業してきたりする方も大勢いらっしゃいますしね。
まぁこの事態にさほど落胆した訳ではありませんでしたけどね。
今後この店の前を何度も通過することになるのですが、
その度にお店の人がこちらを気にしているようでした。
さっそくお土産話が出来たと思い、ホテルに戻ることにいたしました。
あとは寝るだけであります。

さて、次回は「どうしたんだろオイラ?」
          いったいなにが・・・

すみません、解りにくかったと思うんですが、何かが覆ったのはホントなんですよ。
ほんとに。

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